<名前にこだわる??>
先日(20日頃だったかな?)の新聞やニュースにて、海上自衛隊(海自)の新型護衛艦の名前を隊内募集したが、候補に上がって一旦は内定していた艦名を破棄して選考し直す事になった、と言う報道がありまして。。。
どうやらその内定していた艦名が“旧海軍の象徴”的な名前だったとか。
で、そこから考えるに『大和』や『長門』ではなかったか?との憶測が記事になっておりました。
破棄の理由も旧帝国海軍を彷彿とさせるので周辺諸国に配慮したとか何とか…
いや、名前で戦争するわきゃねーだろ!ってな感じですね。そう言うことを言い出すなら、今、海上自衛隊に在籍しているほとんどの護衛艦の名前変えなきゃね(笑)
まぁ、現在の海自の命名基準に照らし合わせると、件の艦の名前は“山岳の名”にされるべきものであるらしいので、“旧国名”である『大和』『長門』は使えないわけだが。
とは言っても自国の軍艦である。この艦名の隊内募集と言うアイデアはなかなかのものではないだろうか?何よりも自分たちが使うものだけに名前も人気投票で決めたのならば愛着もひとしお、と言ったところではないかな?
それに国民へのアピールと言う点でも知られやすさが大事だと思うし。
周辺諸国つったってこっちが気を使っていても、相手は気を使ってくれなくて言いたい放題やりたい放題な訳ですから…(汗)
戦前の知名度で言えば、『長門』『陸奥』などは世界最強クラスの戦艦といった点で国民にあまねく知れ渡った名前である。
当時のカルタにも、《む》陸奥と長門は日本の誇り と詠まれた程ですからね。
そこには信頼と愛着が含まれていたのです。
今の日本、主力護衛艦の名前を言える人が何人いるかな??
今回の騒ぎ?について、あちこちのブログなどをつまみ読みしたところ、
『今の海自の護衛艦ごときに戦艦の名前をつけるなんて!』
といった批判的な意見が多かった。
ちっこいフネにでっかいフネの名前をつけるのはふさわしくない!と言う意見ですね。
確かに戦艦『大和』はデカかった。しかし今後“戦艦”なんて艦種は金輪際出現しないのです。こういった意見をおっしゃる方は、フネの“規模”にこだわっているようですが、もっと名前についての“意味”を重視して考えてみたほうが良いのでは?
名前を引き継ぐ、ということはすなわち“伝統”を引き継ぐと言うこと。艦種を引き継ぐのではなくその名前に含まれた実績を継承すると言った観点から見るべきではないでしょうか?
戦艦『大和』は2代目の艦名で、初代『大和』は明治20年(1887)に竣工、昭和10年(1935)に海軍から除籍。その後司法省に移籍され、昭和20年(1945)に台風で沈没するまで57年もの長きに渡って海上にあった1,502トンのスループ(巡洋艦)である。
この初代『大和』の方が地味ではあるが、長く海軍に在って多大な貢献をしている。そう言った意味からも名前の持つ意味を深く考えて発言した方が良いだろう。
先代が戦艦だったから1万トンにも満たない自衛艦では役不足と言うような発言はあまりにも軽率で身勝手に過ぎると思うのだが。。。
〝言わずと知れた戦艦『大和』。当時の日本の技術力の総決算とも言えるフネで、確かにその存在は大きなものがある。それだけにこの艦名を継承するのは難しい。〟
〝国民のシンボルであった『長門』。後方に屈曲した第一煙突のために、誰もが一目で見分けることが出来た戦艦。それだけ親しみやすかったのだろう〟
〝初代の『大和』。与えられた任務を黙々とこなし、生涯を全うしたこのフネの在り方こそ今後に引き継がれるべきものでしょう。〟
追記:結局新自衛艦の名前は『あたご』と決まったようです。これはこれで良いことです。ちなみにこの艦名は4代目です。
やはり『やまと』は原潜が就役しないと継承されないのかな?(笑)
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